【省庁出向者が語る!】霞ヶ関官僚(国家総合職)の印象

霞ヶ関官僚(国家総合職)の印象 公務員

地方公務員から省庁出向を希望しているけど、職場環境が不安
霞ヶ関にはどんな人たちが居るのだろう・・・

そんな疑問を、ほいころ(@hoihoi78)が解決します。

この記事を読んでもらいたい人
霞ヶ関出向を希望している若手地方公務員
霞ヶ関の内情を知りたい人

前回までの記事でも書きましたが、私は地方公務員のまま霞ヶ関に2年間出向していました。
出向者にどのようにして選ばれたかは、以下の記事でも紹介しています。

【経験者が語る!】どうすれば国の省庁への出向を勝ち取る事が出来るか?
私は霞ヶ関への出向経験のある地方公務員です。この記事では、私がなぜ国の省庁への出向を希望したのか、またどのようにして、国の省庁への出向要員に選ばれたか、心がけていた事をお話しします。

今回は、出向の際に感じていた国家総合職の人たちに対して私が抱いた印象について、お伝え出来ればと思います。

なお、完全に個人的な経験・感覚を元に書いていますので、あらかじめご了承ください。

頭が良い

国家総合職の方々の印象として真っ先に思い浮かぶのが、皆さん頭が大変よく回ること。

さすが、国家公務員総合職の試験は合格率10%以下の超難関試験であり、選りすぐりの人材が集まっていると感じました。

学歴

出身大学は、ほとんどの方が東京大学でした。
次点で慶応大学・早稲田大学・京都大学・大阪大学と続きます。

一方、一般職の方でも有名国立(横浜国立大学など)、有名私学(明治大学、中央大学など)となっていることからも、霞ヶ関で働いている方々の学歴の高さが垣間見えました。

私は地方の国立大学卒ですが、学歴面だけ見ると場違い感が否めなかったですね笑
同じ班に6名の職員が居ましたが、東京大学1名、慶応大学1名、横国2名、立命館大学1名、私、という配置でしたので・・・

理解力

そんな学歴も相まって、彼らの物事に対する理解力はずば抜けて高いです。

一度聞いたことは絶対に忘れないです。私が報告し、(何なら私が忘れていても)後もって話したときにしっかり覚えてくれています。

また、「1聞いたら10理解する」と本当に思えるくらい、理解が早いです。
私が東京大学卒の上司に説明する際、話を最後まで聞かなくても何となく理解しています。

話者が説明している途中でも、十分に核心を突いた質問をすることが出来るので、話がスムーズに進みます。逆に言うと、部下としてはせっかく準備していた説明を最後までさせてくれないので、若干ストレスがたまりますが・・・笑

空気を読む

人の思考、動き、癖までも読み切ることが出来ます。
一時期問題になった、国会議員への忖度(そんたく)も官僚の方々の空気を読める能力から生まれています。

国会議員が何も言わなくても官僚の方々が色んな手配をしてしまう、
その対応に慣れた国会議員が更に自分に都合の良い要望をする、という形で仕事が増えていきます。

霞ヶ関の長時間労働が問題になっていますが、
個人的には自分で自分の首を絞めている気がしますね・・・

性格が素直

官僚の方々は、基本的に性善説の方が多かった印象です。
頭良いので、性格があまりひねくれておらず、明るくて前向きに物事を考えられる方々なのだと思います。

ただ、多分霞ヶ関に長く居ればいるほど、長時間勤務や理不尽な経験をして性格がゆがんでくるのだと思います。実際にどうしようもなく話が通じない方も一定数いらっしゃいました。

文武両道

頭が良いため、とにかく何をしても覚えが早く筋が良い気がします。
東大出身で野球初心者の若手官僚とバッティングセンターに行く機会があったのですが、
最初は全くかすりもしなかった所、私が1時間ほど教えると普通に打てるようになりました。

身体の使い方が複雑で難しいと思うのですが、聞いた情報と自分の頭と身体で得た情報を処理するのが早くて習得するのが早いのだと思います。

また、楽器をしていた人が多かったですね。
ピアノを習っていて絶対音感があったり、バンドに参加していたり、趣味を謳歌している印象がありました。

体力がある

霞ヶ関は紛れもない残業体質のブラック企業のような組織です。
界隈では「不夜城」と呼ばれており、12時を過ぎるのも当たり前です。

若いうちから残業慣れしている官僚は、本当に夜に強く体力があります。
「残業時間から仕事が始まる」と言う官僚も居るくらいで、恐ろしいです。

また霞ヶ関には残業を助長する特有のルールがあります。
いくつかご紹介します。

深夜タクシー利用

各課室には、タクシー券が配布されており、業務で終電を逃すと自宅までのタクシーを利用することができます。

そのため業務が終電間際になった場合の官僚の方の心理として、「あと30分残業すればタクシーで帰れる。だからもう少し仕事して帰ろう」と、あえて少し長めに残業することが選択肢になってきます。

深夜タクシーは、官僚の方々の生活を助けている反面、残業を助長する悪い面もあるように思います。

仮眠室やシャワー室

私が出向した省庁には、仮眠室とシャワー室がありました。
深夜遅くまで残業して、睡眠時間が足りていない方や、多忙で帰宅できなかった方が利用する部屋です。

残業体質の組織でやむを得ず利用するとしても、このような部屋があるのが悲しいことですね・・・涙
ただ、私も残業の時期は何度か利用しましたが、とても居心地がよかったです。笑

会食の機会

官僚の方々は、仕事でも高いパフォーマンスを発揮していますが、飲み会にも手を抜きません。
幅広い人脈が仕事の評価にも関係し得るからです。

そのため、各省庁間や民間企業、報道機関との会食が多く設定されています。
ただ、業務自体は変わらず存在するため、会食の後にまた職場に戻ってきて仕事をする、という事が往々にして行われています。

一度集中力が切れてしまうので、仕事の効率的には絶対悪いですが、それを圧しても余りあるほどのバイタリティ(残業力)と頭の良さで乗り切っているようなイメージです。

まとめ

国家総合職の方々と仕事をしていて感じたのは、彼らの「育ちのよさ」です。
小中高大と一流の教育機関を通過してくる方が多く、立ち振る舞いや考え方にもどことなく余裕があります。

多忙な業務をこなしながら、それでもなお持ち前の能力や性格の良さで協力して乗り切ろうとする姿勢は見習う事が多かったのも事実です。
私は省庁出向を通して、業務そのものよりも彼らに出会えたことが大きな学びでした。

このブログを読んでいる若手地方公務員の皆様にも、ぜひ省庁出向に手を挙げてもらいたいですね。
業務は多忙かも知れませんが、得られることは多いと思います。

以上、参考になれば嬉しいです。

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